病理部

当施設の業務内容の説明

当検査部門は、当初、新潟県厚生農業協同組合連合会病理センターとして、1971年(昭和46年)4月に開設され、1981年(昭和56年)3月に衛生検査所として登録して業務展開してまいりました。「新潟県厚生連系統15病院の医療機能の向上と診療支援として欠くことのできない病理検査部門として、系統病院をはじめ広く医療機関からの機能負託に応え、以って地域医療に貢献すること《を理念としておりました。初代小島國次所長、二代石崎敬所長、三代に私が責任を任されてきました。2005年(平成17年)10月に、長岡中央綜合病院の新築開院時、合併し、現在に至っております。

私どもは日々進歩をとげる医療に対応できる病理検査を目指し、開設以来培ってきた熟練した技術とともに遺伝子検査など先進かつ高度な臨床検査技術を積極的に導入することにより病気の真実を徹底的に解明し、豊富な知識を持った専門医により精度の高い病理診断を行っております。県内厚生連諸病院とネットワークされた遠隔画像伝送システム(テレパソロジー)は各病院における手術時の迅速病理診断を可能とし、患者さんへの適切な医療技術の提供をサポートしているほか、結果の報告については診断書の自動送信システムにより、できる限り迅速な報告が可能となるように努めております。

また、治療に直結した病理検査として個々の体質にあった治療法である抗体治療やホルモン治療など最新の医療にも対応できるように常に新しい技術にチャレンジし、日常業務に反映させていきたいと考え努力しております。

なお、当施設では関連医療機関以外の施設からのご利用も受け付けております。詳しくはお問い合わせください。

病理部:五十嵐俊彦

業務紹介

病理組織検査

内視鏡的にあるいは手術によって採取された臓器や組織を1000分の数mmの厚さに切り、組織や細胞成分を選択的に染色します。このようにしてできた組織標本を顕微鏡により観察し、病気の種類や原因について病理医が判断します。病理組織診断の結果を基に治療方針や手術の術式が決定される事が多く悪性腫瘍の診断には欠かせない重要な検査です。検査が進められる過程で必要に応じて特定の物質や病原体などを染める特別な染色を行いますが、中でも抗原抗体反応を利用した免疫染色は目的とする細胞や物質を特異的に検出できるほか乳癌においては抗体療法やホルモン療法の適応性が判断される優れた染色法です。

細胞診検査

細胞診検査で取り扱う検体は、大きく分けて剥離細胞診(子宮頚部、子宮体部、喀痰、尿、胸水、腹水、胆汁など)と病変部より直接針を刺して細胞を採取する穿刺吸引細胞診(乳腺、甲状腺、リンパ節など)があり、身体のあらゆる材料が対象です。スライドガラスに塗抹しパパニコロウ染色したこれらの細胞を専門の細胞検査士が顕微鏡下で観察して、正常では認められない異型細胞をチェックし、更にその細胞が悪性(癌)であるか否かを細胞診指導医と共に最終判断をおこないます。
また当センターでは子宮がん検診や肺がん検診など、市町村等から依頼される各種検診による早期のがんの発見にも努めています。

術中迅速検査

手術中、患者さんから採取された組織に対して10分程度で病理診断をつける正確さと迅速性が要求される検査です。採取された組織が悪性か良性かを決めたり、癌の広がりやリンパ節などへの転移の有無を調べるために行います。診断結果により,安全でありながら最小範囲の手術で済む場合もあり患者さんの負担は減少します。また、悪性腫瘍を完全に摘出する事が可能となりますので再手術を回避するのにも役立ち極めて重要な検査といえます。当施設では画像伝送システム(テレパソロジ-)の導入により病理医が不在の病院からの術中迅速診断の依頼にも応じております。

遺伝子検査

悪性腫瘍の遺伝子解析が進むなか病理検査の分野においても益々、進歩、発展していく検査技術として大きな期待が寄せられております。当施設では固定された病理組織材料や細胞診スメアから抽出されたDNAや染色体の遺伝子診断を行っております。PCR法によるHPV ,CMV ,EBV ,HSVツツガムシ病、結核菌を含む抗酸菌群のDNA検出と同定などをはじめ各種細菌、ウイルス、リケッチアなどのDNAを迅速かつ高感度に検出し病理診断の客観的な根拠として用いております。さらにPCR-SSCP法によるp53遺伝子の変異の検出や免疫グロブリンの再構成は悪性リンパ腫や悪性腫瘍の診断に極めて有効な手段として役立っております。また、FISH法では各種転座の確認や性染色体の数的異常の検出などが可能とされ、更なる活用範囲の拡大が期待されます。

電子顕微鏡検査

通常の検査方法では診断が困難な症例や特殊な症例から採取された組織は特別な樹脂で固められ約90nmの厚さに薄切されます。薄切された組織は特殊な電子染色といわれる染色が施され最大20万倍の拡大性能を持つ透過型電子顕微鏡によりウイルスや細胞内微細構造の病的変化、特異的な構造物について、より詳細な形態学的解析を行い診断を行います。

病理解剖

病院で行われる解剖は不幸にして亡くなられた患者さんの全身臓器に対し肉眼的および顕微鏡を用いて隅々まで調べ、生前の検査結果と臓器の状態を照合したり、直接、死至る原因となったのは何かをはじめ臨床診断や治療は適切であったか、治療効果はどのくらい有効であったか、副作用は無かったか、生前見つからなかった病気は無いかなどについて詳細に検討が加えられます。

年度別取扱業務件数

年度 2013 2014 2015 2016
組織診 17387 14471 12989 12698
細胞診 30785 24190 21163 28194
術中迅速 209 222 222 227
テレパソロジー 61 49 54 59
遺伝子検査 654 916 1003 1193
病理解剖 10 5 15 11

スタッフ紹介

病理部

病理部長

五十嵐 俊彦

専門領域 外科病理・細胞診、病理解剖
認定資格等 日本病理学会認定病理専門医
日本病理学会認定病理専門医研修指導医
日本臨床細胞学会細胞診専門医/教育研修指導医

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