外科

特色・方針

がん診療連携拠点病院である当院では1年間におよそ2,000名の患者さんが新たにがんと診断を受けています。当院の特徴はなかでも消化器がんが多く、食道・胃・大腸の消化管だけで半数の1,000名以上になります。これらの患者さんは各種がん治療ガイドラインに沿って、また、患者さん一人ひとりの背景により、消化器内科、腫瘍内科、放射線科などと連携し、内視鏡治療、手術、抗がん剤治療、緩和治療が行われています。
外科では主に手術を担当するわけですが、進行癌においては術前や術後の抗がん剤治療や放射線治療、そして終末期の緩和治療にも携わっています。当科では患者さんの手術の負担を軽減すべく、県内でも早期に腹腔鏡・胸腔鏡手術を導入しました。2002年に大腸がん、2004年に食道がん、2008年に胃がんで早期がんから適応しました。安全性・根治性を担保した上で徐々に適応を拡大、2021年ではこれらの手術では75%が腹腔鏡・胸腔鏡手術となりました。総数は2021年に食道250件、胃950件、大腸2,200件をそれぞれ超えました。食道がんで術後2週間、胃で1週間、大腸で5日での退院を設定したクリニカルパスを導入、早期退院・早期社会復帰に努めています。

施設認定

日本外科学会外科専門医制度修練施設
日本消化器外科学会専門医修練施設
食道外科専門医準認定施設
肝胆膵高度技能専門医修練施設
大腸肛門病学会認定施設
日本胆道学会認定指導施設
日本乳癌学会関連施設
JCOG胃がんグループ・大腸がんグループ参加施設

がん5年生存率(2013-2014年に診断された患者さん)

(内視鏡・手術・抗がん剤・放射線などの治療を受けた患者さんで、対象のがん以外の死因、つまり心臓病や脳卒中など全ての死因を含めた生存率です。)

全体 ステージI ステージII ステージIII ステージIV
胃がん 68.0% 87.5% 59.6% 38.5% 10.3%
大腸がん 68.4% 84.6% 77.4% 70.0% 28.2%
肝がん 27.3%
乳がん 86.8% 92.8% 89.8%

消化器外科、乳腺疾患および一般外科を担当しています。過去5年間(2017-2021年)の外科手術は平均1,087件で、うち全身麻酔は958件。緊急手術131件となっています。一日平均外来患者数は122名で、外来化学療法室の利用外科患者数は週46名となっています。

食道がん(平均18件/年)

手術は胸腔鏡手術を基本としています。進行度IIおよびIIIの患者さんには術前化学療法を2コース施行してから手術を行っています。入院から退院まで17日間のクリニカルパスを運用しています。

胃がん(平均126件/年)

全体の約半数を占めるステージIおよびIIの一部では腹腔鏡下胃切除を行っています。ステージIIIの一部やIVでは多剤併用術前化学療法施行後に手術しています。手術や化学療法の多くの臨床試験に参加しています。

大腸がん(平均204件/年)

80%に相当する160件が腹腔鏡手術です。直腸がんに対してはできるだけ肛門を温存する手術術式を選択しています。病変の部位や大きさにより、通常の腹腔鏡手術より更に小さな傷で病変を切除し、経肛門や膣的に病変を含めた大腸を摘出する方法も行っています。

肝がん(平均43件/年)

50%は大腸がんなどからの転移性肝がんです。50%はB型またはC型肝炎、アルコール、脂肪肝を原因とした原発性肝がんです。部分切除などは腹腔鏡で行っています。

胆道がん(胆管・胆嚢・十二指腸乳頭部)(平均27件/年)

病変の部位により、肝切除や膵切除が必要です。大量肝切除が必要な場合は術前に門脈塞栓術を行い、術後肝不全の併発を予防しています。

膵がん(平均31件/年)

進行膵がんには多剤併用化学療法を術前に行った後、根治切除を行っています。

乳がん(平均147件/年)

乳房温存率は26%です。形成外科協力のもと、インプラントを用いた乳房再建手術も積極的に行っています。

胆石・胆嚢炎(平均81件/年)

90%が腹腔鏡手術で入院から退院まで4泊5日のクリニカルパスを運用しています。

腸閉塞(平均39件/年)

多くは緊急・準緊急手術で対応しています。

虫垂炎(平均47件/年)

炎症の程度により、緊急手術を行う場合と抗生剤投与で一旦炎症を抑えて数カ月に待機的の虫垂切除を行う場合があります。

鼠経・大腿ヘルニア(平均84件/年)

入院から退院まで3または4日のクリニカルパスを運用しています。手術は予約制で平均3~4カ月の手術待機となっています。

その他(甲状腺、肛門疾患など)

スタッフ紹介

外科

副院長

河内 保之

専門領域 食道・胃・肝胆膵
認定資格等 医学博士
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医、日本食道学会認定医、日本胆道学会指導医、日本胃癌学会代議員
出身大学・卒年 新潟大学
1991年卒
外科

外科部長

新国 恵也

専門領域 乳腺・栄養
認定資格等 医学博士
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医、日本消化器病学会専門医、日本がん治療認定医機構認定医、日本乳癌学会認定医、日本静脈経腸栄養学会認定医、日本消化器内視鏡学会認定医、日本臨床腫瘍学会暫定指導医 
出身大学・卒年 新潟大学
1979年卒
外科

外科部長

長谷川 潤

専門領域 乳腺・一般外科
認定資格等 医学博士
日本外科学会専門医・指導医
日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医
日本がん治療認定医構がん治療認定医
日本内視鏡外科学会技術認定医
検診マンモグラフィー読影認定医
大腸肛門病専門医
出身大学・卒年 新潟大学
1991年卒
外科

外科部長

西村 淳

専門領域 大腸・肝・内視鏡手術
認定資格等 医学博士
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医・評議員
出身大学・卒年 新潟大学
1992年卒
外科

外科部長

牧野 成人

専門領域 食道・胃・内視鏡手術
認定資格等 医学博士
日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医・消化器がん外科治療認定医、日本食道学会認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医
出身大学・卒年 福井大学
1995年卒
外科

外科部長

川原 聖佳子

専門領域 大腸・肛門・内視鏡手術
認定資格等 日本外科学会専門医、日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本がん治療認定医機構認定医、日本内視鏡外科学会技術認定医、大腸肛門病専門医・指導医
出身大学・卒年 福井大学
1995年卒
外科

外科部長

北見 智恵

専門領域 肝・胆・膵
認定資格等 医学博士
日本外科学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医・消化器がん外科治療認定医・評議員、日本肝胆膵外科学会高度技能指導医
出身大学・卒年 新潟大学
1997年卒
外科

外科部長

仲野 哲矢

出身大学・卒年 2009年卒
外科

外科医長

平井 裕美子

出身大学・卒年 2016年卒
外科

外科医長

大岩 智

出身大学・卒年 2017年卒
外科

外科医長

植木 宏登

出身大学・卒年 2019年卒
外科

外科医員

稲垣 辰樹

出身大学・卒年 2020年卒

お知らせ

  • セカンドオピニオン外来は予約制で随時行っています。
  • 乳腺疾患を含め新患は11時までの受付で受診可能ですが、待ち時間が長くなることがありますので、時間に余裕がある日にお越しください。予約は取れません。
  • 一般社団法人National Clinical Database(NCD)の手術・治療情報データベース事業への参加について
    PDFを見る
  • 日本胃癌学会全国胃癌登録事業に参加しています
    http://www.jgca.jp/entry/iganhtml/sanka.html
  • JCOG胃がんおよび大腸がんグループの臨床試験に参加しています。
    http://www.jcog.jp/general/index.html
  • 肝胆膵の領域では新潟大学臨床試験に参加しています。
    http://www.med.niigata-u.ac.jp/su1/patient/clinical_trial/index.html

Please scrollPage top