血液内科

血液内科での診療案内

血液中の3つの細胞成分(赤血球、白血球、血小板)の数や質の異常と、免疫や血液凝固に関連した蛋白成分の異常を示す病気を対象とします。

代表的な疾患

赤血球の異常

赤血球の病気の代表的なものは貧血で、顔色が悪い・めまいがするなどの症状のほか、動悸や息切れなど、心臓や肺の病気と誤るものや、疲れやすいなどが主な症状であることもあります。貧血の原因はさまざまで、鉄欠乏などの栄養障害によるものは治療しやすいのですが、いろいろな病気が原因となって造血(血液を造る骨髄の機能)障害を起こしますので、貧血は血液疾患を疑う1つの症状です。この場合には、それぞれの原因となる病気の治療が必要です。
一方、赤血球が増加する場合もあります。ヘビースモーカーや慢性肺疾患の場合は生理的に赤血球増加を示しますが、骨髄機能異常で赤血球が増加する病気(良性腫瘍?)もあります。脳梗塞や脳出血の危険があり、治療が望まれる場合があります。

白血球の異常

白血球が異常になる疾患はさまざまです。白血球の数の異常としては、細菌感染などの炎症性疾患にともなう反応性白血球増加は感染の治療(抗生剤など)が行われますが、白血球の分類で異常細胞が出現する場合、白血病などの悪性疾患が見つかる場合があります。また、白血病の中には白血球数が正常の場合や減少することがありますので、診断には白血球を顕微鏡で観察して異常細胞の有無を調べる必要があります。
白血病にはいろいろな種類があり治療法・治療の難しさ・治療効果が違いますので、正確に診断して、正しい治療が行われればよい結果が得られます。当院には無菌室が5床あり、白血病の治療の際に利用されます。
白血球系の病気でもっとも多いのは、悪性リンパ腫です。白血球のひとつのリンパ球は免疫を担当する細胞で、リンパ節のほか全身に関連組織があります。そのため、悪性リンパ腫は全身の組織から発症します。腫瘍の広がり具合と病理組織型が治療の効果を推定するのに重要で、CTなどの画像診断とともにリンパ節生検による組織診断が必要です。

血小板の異常

血小板数の異常は骨髄の病気でしばしば見られます。骨髄の機能は正常なのに血小板数が減少する疾患の代表は特発性血小板減少性紫斑病です。血小板数の減少は出血傾向を起こします。皮膚の点状出血(1-2mmの赤い斑点ができる)や打ち身のあざ(紫斑)が出来やすくなります。鼻血や歯茎からの出血を見ることもあります。原因は自己免疫で、異常抗体による血小板の破壊が原因で、副腎ホルモン剤などの免疫抑制治療を行います。最近注目されている事ですが、30-50%にピロリ菌感染(胃粘膜に感染し胃炎などの原因となる)を合併していて、ピロリ菌の殺菌治療を行うと血小板数が正常になります。また、新しいサイトカイン治療も始まっています。
血小板が異常に増加する疾患もあります。原発性血小板血症という良性腫瘍のような病態から、前白血病とも言えるような病気が混在することがあります。血小板が多すぎると脳梗塞などの血栓性疾患を引き起こすほか、出血傾向を示す場合もあり、治療管理が必要な場合があります。

免疫グロブリンの異常

血液中の蛋白の異常を起こす病気の中で多発性骨髄腫は特殊な疾患です。免疫蛋白を作る形質細胞の悪性疾患で、骨髄の中に腫瘍ができるため骨を破壊してスカスカにしたり、穴を開けたりします。背骨の圧迫骨折で見つかることも多く、腰痛が治りにくい場合にこの病気が見つかることがあります。重症になると造血障害として貧血や血小板減少を示します。またしばしば異常蛋白が腎臓にたまって腎臓機能障害を示すことがありますので、腎臓内科から紹介されてくる場合もあります。いずれにしても健康診断などで血清蛋白の検査や尿蛋白の検査により早期発見を行い、骨や腎臓が傷まないうちに治療を行うことが必要です。ただし、まだ悪性となる前に異常蛋白が見つかり経過観察をしている方や、骨髄腫の早期でまだ治療の必要ない方も経過観察を行っています。

血液疾患の治療

血液疾患の治療は基本的に薬剤治療が中心で、手術や内視鏡治療は例外的です。ただし、疾患により放射線治療を行うことがあります。過去30年以上あまり進歩していない分野ではあるのですが、10年、20年を振り返ってみると,多くの分野で支持治療(輸血・抗生剤・制吐剤など)が充実し、薬剤の投与法を再確認し、臨床成績が見直されています。これらをもとに最適治療がガイドラインに示され一次治療の選択に困ることはありません。また、毎年、新しい治療薬が開発されていますので、再発の治療に応用され、その後は一次治療にも使えるようになっています。
病気の診断方法も新しく開発され、細胞診断・遺伝子診断・CTやMRI・PETなどの画像診断も応用できるようになっています。当院では、これらの新しい技術を取り入れた世界の治療成績をもとにした根拠ある医療(EBM)を遂行しています。

スタッフ紹介

血液内科

内科部長

岸 賢治

認定資格等 日本血液学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
出身大学・卒年 新潟大学 1976(S51)年卒
血液内科

内科部長

坪井康介

認定資格等 日本血液学会専門医・指導医
日本輸血・細胞治療学会認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
出身大学・卒年 東海大学 1998(H10)年卒
血液内科

内科医師

武藤祥宏

認定資格等 日本内科学会、内科認定医
日本体育協会公認 スポーツドクター
出身大学・卒年 東海大学 2009年(H21)年卒

岸 賢治 内科部長
出身大学 新潟大学 1976(S51)年卒
日本血液学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医

坪井康介 内科部長
出身大学 東海大学 1998(H10)年卒
日本血液学会専門医・指導医
日本輸血・細胞治療学会認定医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医

武藤祥宏 内科医師
出身大学 東海大学 2009年(H21)年卒
日本内科学会、内科認定医
日本体育協会公認 スポーツドクター

情報提供

病気の説明は、基本的にはご本人に病名を告知して、医療関係者と共に、よい治療を目指していくのが望ましいと考えます。さらに、難しい治療を行う場合、ご家族の方のご協力もどうしても必要な場合があります。悪性疾患の治療は副作用も多く、適切な対応を行わないと治療効果が悪くなってしまいます。良い治療結果のため、患者さんにもご家族にも、病気と治療について理解していただけるよう、説明していきたいと思います。病気についての疑問点は主治医を中心に質問していただきますが、退院後の介護などについては医療福祉相談室からの情報提供もありますのでご利用下さい。

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