院長挨拶

昭和10年(1935年)、当時は裕福な人しか満足な医療が受けられない時代でしたが、そのような中、大勢の貧しい農家の皆さんが苦難の末に設立した組合病院が当院の前身です。
今年で90年となります。農家の方が1軒あたり10円の出資で5000軒から5万円が集まり、その他寄付や銀行からの借金など、合計約17万円で建設されました。昭和10年当時の10円は現在の2万から3万円くらいだそうです。今のお金で約4,5億円です。その後、昭和20年8月1日長岡空襲で病院は全焼しましたが、担架搬送の十数名を含め入院患者46名と職員は奇跡的に全員無事でした。翌日から仮設診療所を設け診療を開始したとのことです。その医療に対する使命感、責任感の強さに敬服します。数年後に病院を再建し、以前あった福住から中越地震の翌年の平成17年(2005年)10月に川崎町に新築移転し現在に至ります。531床からHCU病棟開設に伴い500床の病院となりました。コロナ感染症で50床をコロナ病棟とし、そのまま50床を休床として、現在450床で運営をしております。
すべての人が必要な医療を漏れなく享受できる世の中でありたい、この病院の設立当時の思いを受け継ぎ、病院の理念である「良質で心温まる医療を提供する」を全職員が初心にかえり、心に刻み、実践し、その理想が実現されることを願っております。

1「すべての職員が仕事に誇りと、そしてやりがいを感じられるような職場を作る」
当院で働く職員が誇りを持てる、やりがいを感じられる職場、環境を整えられるように、取り組んでおります。
2「皆様に信頼され選ばれる病院」
皆様とは患者さんはもちろんですが、地域の医療機関の先生、そして医療職員すべての方です。その皆様に選ばれる病院を目指してまいります。

地域医療に貢献する。長岡市、中越地区の救急医療はもちろん、住民の皆さんに適切な、必要とされる医療を提供する。救急当番日の救急患者の受け入れ、そしてがん拠点病院として、がん診療に更に力を入れる。地域の皆さんに必要とされる医療を提供する、それにより、自ずと地域の皆さんから信頼をいただき、患者さんは集まります。これを実践します。そして人を大切にする。ハラスメントは許さない。当院は、現在1000人以上の人が働いております。ハラスメントのない働きやすい環境を作ります。

ここ1,2年の主要な出来事は、
2023年2月日本医療機能評価機構 病院機能評価認定取得しました。
2023年8月に紹介受診重点病院の認定をうけました。当院は2021年3月に地域医療支援病院の認定を受けており、今後も高度な医療を提供する病院として、地域の開業医、診療所、病院より患者さんを紹介していただき、検査・治療を行い、そして紹介元にお戻し、フォローをお願いします。今後も紹介、逆紹介を進めます。
2023年12月に、当院はがん診療拠点病院に加えて、がんゲノム連携病院に厚労省から認定されました。先進医療も含め、がん診療に注力していきます。
2024年4月にDPC特定機能病院群を維持更新しました。

当院はこれからも、長岡・中越の救急医療をはじめ、日常診療に責任をもち、より一層、地域医療に貢献し、地域の一部となり、地域と共に発展して参りたいと思います。
今後ともよろしく御指導、御支援のほどお願い申し上げます。

2025年5月
長岡中央綜合病院
病院長 矢尻洋一

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